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ヘアスタイルの再現性は重要です。
今回は、「ハンドブロー」の細部を解説していきます。




こんにちは!【岡崎市の美容室サローネアルティエーレ】の吉尾です!

今回は、皆さんのほとんどが行う身近なハンドブローについてです。

ハンドブローとは?

「ハンドブロー」とはその名の通り、手でヘアスタイルを仕上げていくブローセットのことを指します。


対して「ブロー」は「ヘアブラシ」や「コーム(櫛)」を使ったブローセットを指すことが多いです。

ハンドブローをキレイに行う5つの基本

必ずウエットから行う

ハンドブローをキレイに行うには、まず、髪全体がウエット(水気を含んでいる状態)から行います。





ウエットから行う理由として、髪は乾く瞬間に「形」を成すためです。


そして、ハネ・ウネリ・根元の割れグセなどが一時的にリセットされるのでウエットからハンドブローを始めることは、とても深い意味を持ちます。

ヘアケアアイテムで「操作性」を高める

シャンプー・コンディショナー(トリートメント)をし、タオルドライして「さぁ、ここから!!」の前に大切な事があります。


アウトバストリートメント(お風呂上りに使用する流さないトリートメント)の使用です。





流さないトリートメントは、髪にツヤ・潤いを与え、髪の指通りや櫛通りも良くします。さらに保護修復をし、「操作性(扱いやすさ)」の向上が得られます。


大半の流さないトリートメントが、「ドライ前のウエット時」に使用するものが多いです。


理由として、流さないトリートメントは、油分のあるものが多く、乾いた髪に使用すると、ムラ付きしやすかったり、髪が油分を吸い過ぎてベタツキの原因につながりやすいからです。


ドライ前のウエット時に使用することで、適度に水分を含んだ髪は、油分を極度に吸い過ぎることもなく、全体の中間から毛先へ馴染ませやすいのです。


こうして、流さないトリートメントをハンドブローの前に使用することによって、指に髪がついてくる様に素直なまとまりをアシストしてくれます。

「根元」をおこす

ハンドブローで「方向づけ」や「流れ」を作るうえで、「根本」を起こすことが大切です。





「根本」は立ち上がりやボリューム、流れやおさまり、分け目づくりや逆に割れ目の防止と言ったフォルムの土台です。


この「根本」という土台をキレイに並べていくことがハンドブローの決まりやすさと言えます。


ロングの方の「根本」の影響は少ないものの、ショートからミディアムまでの方にとっては、「根本」の意識が仕上がりを大きく変えます。


そして、この「根本」を起こすことに並行してドライヤーの風の向きやバランスも同時に考えていきたいことです。

※ドライヤーの風の向きに関しては、スタイルの長さや形によって異なりますのでここでは細かく触れません。今回は、ボブベースでのドライヤーの風の向きのみをお伝えしていきます。

仕上げに近づいたとき「テンション」を入れる

ハンドブローで仕上げていくうえで、ブラシの代わりとなるのが「手」となります。


この「手」をブラシに見立て、仕上がりに近づいてきたときに、ブラシでブローする様に、手で毛束を掴み軽く引っ張って(テンション)面を整えて仕上げていきます。




ボブベースのスタイルにおいて、このテンションを入れる方向(角度)は15度、30度、45度、60度のいづれかが基本となることが多いです。



上記は15度です。




上記は30度です。



上記は45度です。



上記は60度です。


この方向(角度)というのは、カットの「切り口」を見れば一目瞭然!!


写真の人形でいけば、逆45度の前下がりのラインです。


今のあなたのボブスタイルが何度の切り口かでテンションを入れる方向が決まります。

冷風機能で仕上げる

最終段階、「もうちょっとで仕上がり!!」というところで、ドライヤーの冷風機能を使います。


冷風の効果として
🔴キューティクルをしっかり閉じる
🔴決まった形のキープ力を高める
🔴ツヤを引き出す
🔴絡まりにくい中間毛先をつくる


ここがあげられます。この「冷風」が良いスパイスとなります。





手順

今回はウィッグに疑似的にパーマでクセを作ったスタイルをハンドブローでキレイにしていきます。




40代以上の方に多い、クセと広がりを再現してみました。


では手順を具体的にご紹介していきます。

手順➀

シャンプー後タオルドライし、「圧」をなるべくかけないようにコーミングして整えます。







この時はやや櫛目の粗いものを使うと良いでしょう。




次に「流さないトリートメント」(合っているもの)を全体の中間から毛先になじませます。




ここでポイントですが、流さないトリートメント塗布後はやや目の細かい櫛で毛先から順に中間までなるべく「圧」をかけないようにとかしつけ、流さないトリートメントを均一に馴染ませていきます。




この行為は、仕上がりに違いを見せますので、必ず行っていただきたいのと、「圧」を極力かけずに行ってください。


ウエット状態での強い「圧」は髪の「空洞化」を招くことになってしまうので、くれぐれも「優しく」を心がけて下さい。



ここからいよいよドライに入っていきます。ここまでがお料理でいく「仕込み」といえます。

手順➁

まずボブスタイルの基本ドライの形として、全てを後頭部の中心から前へ向けて(顔側)「根元を前に向けて」ドライしていきます。




ご自身で行う場合は、下を向いて行うとスムーズです。




こうしてドライヤーの風を送ることで、「根本」を自然に起こしている形となります。


全てを前方にドライする理由として、ボブは顔を包み込む様な丸みと内巻きに入る毛先を再現するうえで、「根元の浮き」が重要となるからです。




上記の様な自然な丸みは、「根本」の活躍あってのものです。


そして、一説ではありますが、アジア人は特にフェイスラインが「後ろ」に向かって生えているか、「真下」に向かって生えているため基本的にはコウを描いてハネやすいか、つぶれやすい向きをしていると考えられています。


そのため、前へ向け包み込むラインを作っていく必要があります。


手順➂

約9割が乾いてきたところで(少し水気が残りしんなりしている程度)でテンションをかけた仕上げの段階へ入ります。








このようにテンションを加え仕上げていきます。

手順➃

最後の仕上げにドライヤーの冷風機能で、キューティクルをしっかり閉じて完成です。






完成となります。

おまけ

以上のハンドブロー大半のお悩みは解消されますが、現在の女性の髪の乾燥は深刻で、それにちなみ「枝毛」「切れ毛」が多いのも事実!!


この「枝毛」「切れ毛」の簡単な解消法として、通称「ツヤ出しスプレー」がかなり有効です。




フラッシュを強く当て、撮影するとこんな具合に「枝毛」「切れ毛」が見えてきます。





ここに「ツヤ出しスプレー」を吹いて櫛で優しくとくことで、比較的簡単にカバーが可能です。




いかがでしょう?100点満点とはいきませんが、合格ラインにはかなり近いはずです。

まとめ

ハンドブローは必ずウエットから行うことで、根元の浮きを作り出せ、まとまる



流さないトリートメントを均一に溶かし「圧」をかけない様に仕込みをしっかり行う



根元を起こすように前へ(顔側)乾かすことで自然な包み込むような丸みを作り出せる



カットラインに合わせたテンション(毛束をピンと張ること)をかけることで面の整ったラインとおさまりをつけることができる



最後に冷風で仕上げることで、キューティクルをしっかり閉じ、ツヤやかに仕上げることができる



おわりに

吉尾 健吉尾 健

いかがでしてでしょうか?


ヘアスタイルの仕上げには数々の「コツ」があります。


このコツは今日、明日で出来るようなものではありません。


大切なのは、コツを何回も繰り返し「数」を重ねることです。


私たち美容師も決して魔法の手を持っているわけではありません。数を重ね「変化」を探し修正をしてくことの地味なプロセスを経て今に至ります。


あなたも、この「ハンドブローのコツ」を実践し、素敵なヘアスタイルの仕上げに役立てて下さい(^_-)-☆